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【ビタミンB1の働き】1日の摂取量は?不足したらどうなる?【男女20~50代】

ビタミンB1の働きとは?1日の摂取量は?

  • ビタミンB1の働きとは?
  • ビタミンB1が不足すると起こる症状は?
  • ビタミンB1の1日の摂取量(推奨量)は?
  • 現代人はビタミンB1がどれくらい足りていないの?
  • ビタミンB1をとりすぎるとどうなる?

ビタミンB1の働きは「炭水化物からエネルギーがつくられるのを助ける」「皮膚や粘膜の健康維持」などです。不足すると脚気になり「だるい」「食欲がない」などの症状が出る可能性もあります。国の調査では、日本人のビタミンB1摂取量は推奨量にたいして足りていないという結果が出ています。

では「ビタミンB1は1日にどれくらい摂取すればいいのか?」「ビタミンB1にはどんな働きがあるのか?」「ビタミンB1が不足するとどうなるのか?」などを見ていきましょう。

ビタミンB1とは?水溶性ビタミンのひとつ

ビタミンB1は栄養素のひとつで「水溶性(すいようせい)ビタミン」です。水溶性ビタミンの特徴はおもに下記2つです。

  • 水に溶けやすい
  • 体外に排出されやすい

上記のように「脂溶性ビタミン」とはまったく逆の性質をもっているのが「水溶性ビタミン」です。ビタミンB1は熱に弱いので、加熱調理すると少し減ってしまいます。ゆでた場合はお湯に流れ出るので、ゆで汁もいっしょにとると良いですね。

ビタミンB1の働き

ビタミンB1のおもな働きは下記です。

  • 炭水化物からエネルギーがつくられるのを助ける
  • 皮膚の健康維持を助ける
  • 粘膜の健康維持を助ける

ビタミン自体はエネルギーになりませんが、炭水化物がエネルギーになるのを助ける役割があります。エネルギーは私たちが元気に動くために必須なので、エネルギーづくりをサポートするビタミンB1も大事な栄養素です。

ビタミンB1不足になると、エネルギーを効率よくつくることができません。エネルギーが足りないと、疲れやすかったり、集中力がつづかなかったりすることもあります。

ビタミンB1は、補酵素型のThDPとして、グルコース代謝と分枝アミノ酸代謝などに関与している。

出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)

ビタミンB1の主要な役割は、エネルギー産生栄養素の異化代謝の補酵素である。

出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)

ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。

出典:栄養素等表示基準値 (農林水産省)

ビタミンB1(チアミン)は、各種酵素の補酵素として糖質及び分岐鎖アミノ酸の代謝に不可欠である。

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

ビタミンB1が不足すると起こる症状

ビタミンB1が不足すると、どうなるのでしょうか?起こりうる症状を見ていきましょう。

  • 脚気(かっけ)
  • ウエルニッケ脳症

「脚気(かっけ)」は明治時代に流行したこともあります。当時は原因が不明で、結核とあわせて「2大国民病」と言われるほどでした。

「脚気(かっけ)」とは?

「脚気」は「全身がだるい」「食欲がない」「手足がしびれる」「足のむくみ」などが起こります。重症化すると心不全を起こすこともあります。

出典:農林水産省HP「脚気の発生」

食事を抜いてあまり食べていなかったり、お菓子しか食べていなかったりすると、ビタミンB1不足になる可能性もありますよね。「身体がだる重・・・」な原因はビタミンB1不足かもしれません。

「ウエルニッケ脳症」も聞き慣れない言葉ですね。カンタンに見ていきましょう。

「ウエルニッケ脳症」とは?

「運動失調(ふらつきなど)」「眼球運動障害(二重にみえるなど)」などが起こります。

ビタミンB1欠乏により、神経炎や脳組織への障害が生じる。ビタミンB1欠乏症は、脚気とウェルニッケ─コルサコフ症候群がある。

出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)

欠乏により、倦怠感、食欲不振、浮腫等を伴う脚気(かっけ)、ウエルニッケ脳症、コルサコフ症候群等が起こることが知られている。

出典:日本食品標準成分表2020年版(八訂)

2週間ほどビタミンB1を摂取せずにいたところ、脚気の症状(全身がだるい)が出たという実験報告があります。「身体がなんだかだるい」のは本当にキツいですよね。ビタミンB1は尿といっしょに体外に出ていきやすいので、こまめに摂取するのが良いですね。

4人の健康な男性に1か月(30日)間にわたってビタミンB1を完全に除去した食事を食べさせた欠乏実験では、実験開始およそ2週間後に血中ビタミンB1濃度が急に低下し、脚気の典型的な初期症状の一つである全身倦怠感の出現が観察された 14)。

出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)

ビタミンB1の1日の推奨量は?いくら摂取すれば良い?

ビタミンB1は1日にどれくらい摂取するのが良いのでしょうか?厚生労働省が推奨する「ビタミンB1の1日の推奨量」を男女別に見ていきましょう。

ビタミンB1の推奨量【女性20代~50代】

年齢 【ビタミンB1】推奨量
(mg/日)
20代女性 1.1
30代女性 1.1
40代女性 1.1
50代女性 1.1

※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を参考に作成

ビタミンB1の推奨量【男性20代~50代】

年齢 【ビタミンB1】推奨量
(mg/日)
20代男性 1.4
30代男性 1.4
40代男性 1.4
50代男性 1.3

※「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を参考に作成

ビタミンB1はどれくらい摂取できているの?

私たちがふだんの食事でどれくらいビタミンB1を摂取できているのか?平均値を見てみましょう。

ビタミンB1摂取量の平均【女性20代~50代】

年齢 【ビタミンB1】摂取量
(mg/日)
20代女性 0.77
30代女性 0.83
40代女性 0.89
50代女性 0.83

※「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」を参考に作成

ビタミンB1摂取量の平均【男性20代~50代】

年齢 【ビタミンB1】摂取量
(mg/日)
20代男性 1.07
30代男性 1.02
40代男性 1.09
50代男性 1.00

※「令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要」を参考に作成

ビタミンB1は推奨量と比べてどれくらい足りていないの?

ビタミンB1の摂取量はどれくらい足りていないのでしょうか?「摂取量(摂取できている量)」と「推奨量(これくらい摂取したほうがいいよ、という量)」を比べました。わかりやすいように棒グラフで見ていきましょう。

ビタミンB1「摂取量」と「目安量」の比較【女性20代~50代】

20代~50代女性の「ビタミンB1不足」をパーセントで表すと下記のようになりました。

  • 20代女性:30%ビタミンB1不足(推奨量の70%しか摂取できていない)
  • 30代女性:25%ビタミンB1不足(推奨量の75%しか摂取できていない)
  • 40代女性20%ビタミンB1不足(推奨量の80%しか摂取できていない)
  • 50代女性:25%ビタミンB1不足(推奨量の75%しか摂取できていない)

数値でみると「20代女性」がとくに「ビタミンB1不足(30%不足)」となっています。推奨量の70%しかビタミンB1を摂取できていません。

ビタミンB1「摂取量」と「目安量」の比較【男性20代~50代】

20代~50代男性の「ビタミンB1不足」をパーセントで表すと下記のようになりました。

  • 20代男性:24%ビタミンB1不足(推奨量の76%しか摂取できていない)
  • 30代男性:28%ビタミンB1不足(推奨量の72%しか摂取できていない)
  • 40代男性23%ビタミンB1不足(推奨量の77%しか摂取できていない)
  • 50代男性:24%ビタミンB1不足(推奨量の76%しか摂取できていない)

数値でみると「30代男性」がとくに「ビタミンB1不足(28%不足)」となっています。推奨量の72%しかビタミンB1を摂取できていません。

ビタミンB1不足の解消法は?

「ビタミンB1不足」の解消法は「ビタミンB1を多く含む食品」を食べることです。「ビタミンB1を多く含む食品」は、たとえば下記があります。

  • 豚肉
  • ごま
  • らっかせい
  • うなぎ
  • かつお節
  • 玄米
  • ぎんなん

ビタミンB1の上限量は?とりすぎるとどうなる?

ビタミンB1の上限量はとくに決められていません。100gあたりのビタミンB1量が1mgを超える食品は一般的にありません。そのため、ふつうの食生活をおくっていれば、ビタミンB1のとりすぎで健康に害が出ることはないんですね。じっさい、とりすぎによる健康被害の報告はないとのことです。

ビタミンB1は尿といっしょに体外に出ていきやすいですし、むしろ不足しないように注意が必要ですね。

通常の食品で可食部100g当たりのビタミンB1含量が1mgを超える食品は存在しない。通常の食品を摂取している者で、過剰摂取による健康障害が発現したという報告は見当たらない。

出典:日本人の食事摂取基準(2020年版)

まとめ

今回はビタミンB1について「働き」「不足したときの症状」「1日の摂取量(推奨量)」などについてご紹介しました。ビタミンB1は皮膚や粘膜の健康をたもつとともに、エネルギーづくりのサポートも行なってくれます。不足すると「だるい」「食欲がない」などの症状が出ることもあるので、不足しないようにしっかり摂取しましょう。

とりすぎの心配はないので、不足しないようにビタミンB1が含まれている食品を積極的に食べていきましょう。